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文化と文明

2016年3月15日発行分

ご存知のとおり、文明の発達によって現代では生活が大変便利になりましたが、その半面、世の中が幸せになったかというと、そういうわけでもありません。
文化という言葉がありますが、これはそれぞれの民族の伝統やいのち(生きるための知恵)のことです。

この文化を常に大切にして、次の世代にしっかりと伝えることによって民族は栄えますが、逆に、今の日本のように文化を忘れてしまった民族は滅びの道をたどります。

戦後、日本では日本の伝統や歴史が否定され、理屈や物質を第一に考えるようになり、何でも欧米のほうが優れていると解釈して洗脳された結果、若い人達に文化が伝わらなくなり、今のようにおかしな事件や事故の多い世の中になってしまいました。
また文明の発達によって人間の力で自然までも操作しようとしているため、世界が間違った方向へ進んでいます。
例えば、宇宙にゴミをばらまいたり、遺伝子を操作したりと人間が触ってはいけない領域まで踏み込んでいます。
またリニアモーターカーや新幹線、飛行機など、技術を向上させようという精神は良いのですが、この狭い日本で、それほど急いで移動する必要があるのでしょうか。
葉室先生が指摘されていますが、昔は電車に乗ったら、それぞれの駅で停車して駅弁などを楽しむというゆったりとした風情がありましたが、今の子供たちは窓の開かない高速の新幹線などに乗って旅行へ行くため、そのような旅の風情を知ることもできません。
また昔はお月見のときなどに月にはうさぎがいてお餅をついているという夢がありましたが、アポロが月面に着陸してからは、月にはうさぎなどいないということになって夢が壊されてしまいました。
このように世の中が豊かになるための科学技術のはずが、逆に心の豊かさを消してしまっています。

子供に学校で知識だけを詰め込むのではなく、このような夢や情緒というものを毎日の生活のなかで育むことが真の教育です。
もう文明はこれ以上発達させる必要はありません。

そのエネルギーを神様やご先祖様が喜ぶようなことに使うべきです。
そしてこのような文明の暴走を止められるのが文化になります。

何が真実で何が真実でないのかという判断ができるのが文化です。
人間にとって一番大切なのは文明の発達ではなく、神様、ご先祖様に感謝し、おまつりしてお喜びいただき、周りの幸せを考えて生きるという文化を守ってゆくことです。

「人生で一番大切なこと」はシンプルに葉室頼昭先生が教えてくれます。

葉室頼昭先生
http://kamisamagosenzosama.com/hamurosensei.html

家庭でのおまつりのしかたはこちらをご覧ください↓
http://kamisamagosenzosama.com/kamidana.html

■春分の日のおまつり

今月3月20日(日)の春分の日は太陽が真東から昇って真西に沈み、

昼と夜の長さがほぼ同じになる日ですが、伊勢の神宮では以下の2つのおまつりが行われます。
■春季皇霊祭遙拝(しゅんきこうれいさいようはい)

天皇陛下が皇居内の皇霊殿(こうれいでん)において神武天皇をはじめとする

歴代の天皇・皇后・皇族方の御霊をお祀りする春季皇霊祭が行われ、

伊勢の神宮では遙拝(ようはい:遠く離れたところから拝む)式が行われます。
春季皇霊祭遙拝の様子はこちらです↓
http://blogs.yahoo.co.jp/t20_in_ise/63031263.html
■御園祭 (みそのさい)

伊勢の神宮のお供え物となる青果を育てている伊勢市二見町溝口にある神宮御園で

野菜・果物などの豊かな実りと耕作の安全、農業の発展がお祈りされます。
神宮御園では約30種類の野菜と約20種類の果物の計50種類以上が栽培されており、伊勢の神宮のお祭りでお供えされています。
御園祭の様子はこちらです↓
http://ise.ne.jp/blog/geku/2012/03/20/660